抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在までの草地植生の地上部現存量(草量)の把握は,予備調査が必要であったり,労力と時間が多く掛かるので,これらを減らす草量推定法がいろいろ考案されている。Shiyomiは,草量の頻度分布が,ガンマ分布に従うことを利用して,目視による草量推定法を提案した。Shiyomi法の概要は次の通り。1)対象草地に基準草量(c1とc2)を測定する場所を設定する。2)任意の数n個の枠を設置し,枠内の草量がc1とc2より多いか少ないか目視で判断する。3)2つの基準草量を刈り取りにより測定する。4)n
1をc
1より草量が少ない枠の数,n
2をc
1より草量が草量が多くc
2より草量が少ない枠の数,n
3を草量がc
2より多い枠の数とする。5)ここで,n=n
1+n
2+n
3とする。取得したn
1,n
2,n
3をShiyomiが提案した式に代入して,平均草量を求める。Shiyomi法の難点は,目視による草量判定の難しさである。筆者の改良法1の概要は次の通り。1)対象草地にn個の枠を設置し,ライジングプレートメーターなどの非破壊的草量測定器で,各枠内の草量を測定する。2)n個の測定草量値から,基準草量c
1とc
2をn
1≒n
2≒n
3となるように決める。かくして求めた値をShiyomiの式に代入して,平均草量を求める。筆者の改良法2の概要は次の通り。1)草地に基準草量C1を設定する。2)任意の数の枠を設置し,枠内の草量がC
1より,多いか少ないか目視で判断する。3)ここまでの手順を基準草量C
2に変えて,繰り返す。4)N
1をC
1より草量の少ない枠数,N
2をC
1より草量の多い枠数,N
3をC
2より草量の少ない枠数,N
4をC
2より草量の多い枠数とする。筆者がShiyomiの式から誘導した式に,N
1,N
2,N
3,N
4を代入して推定草量を得る。