抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ダムヘの魚道設置や流砂の連続性確保を目指す不透過ダムのスリット化など,既設構造物の改良が各地で進められてものの,魚道としてのスリットの評価に関する報告は多いとはいえない。ここでは横断構造物内におけるスリットの物理特性を魚類の遡上環境の視点で検討した。北海道南部の股瀬川水系外記川における6基の構造物を調査対象とした。構造物本体に設置されたスリット直上流部における遡上環境を検討するために,水深,流速および急勾配区間長の計測を行った。平均水深と平均流速を検討した結果では,ほとんどのスリットでは平水時においては遡上可能だと考えられた。しかし,測定箇所によっては平水時の流速が1.0m/sを超えており,そのため出水時にはこれを大きく上回ることが考えられる。そのような場所の縦断距離が平水時に観測された距離よりも大きくなる場合には遡上が困難であることが明らかになった。これは構造物上流部に存在する急勾配箇所が魚類の遡上環境に影響することを示唆していた。(著者抄録)