文献

J-GLOBAL ID：201102284765766468   整理番号：11A1090444

「水の分子間運動の二次元赤外分光に関する理論計算」

著者 (2件)： 矢ケ崎琢磨 (分子科研) ,  斉藤真司 (分子科研)
資料名： アンサンブル  (分子シミュレーション学会誌)
巻： 9  号： 4  ページ： 65-68  発行年： 2007年10月31日 
JST資料番号： L8101A  ISSN： 1884-6750  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 分子動力学(MD)計算を用いて水の二次元赤外分光スペクトルを計算し,その分子間運動について解析した。対角的なピークの解析から,水の衡振運動の不均一性が115fsという非常に速いタイムスケールで失われることが明らかになった。また,非対角ピークと過渡回折格子スペクトルの解析から,衡振運動から並進運動へのエネルギー遷移がおよそ100fsで起きていることがわかった。さらに,並進運動を取り除いた仮想的なMD計算により,このどちらの過程においても衡振運動と並進運動のカップリングが重要であることを示した。現時点で水の分子間運動について2次元赤外分光の実験は報告されておらず,本計算結果の実験的検証が待たれる。

シソーラス用語： *水 ,  *分子運動 ,  赤外分光法 ,  *赤外スペクトル ,  応答関数 ,  分子動力学 ,  計算機シミュレーション ,  伸縮振動【分子】 ,  Feynmanダイアグラム ,  フェムト秒 ,  計算機利用 ,  利用
準シソーラス用語： 分子間運動 ,  二次元赤外分光法

分類 (1件)： 無機化合物の赤外・Ramanスペクトル(分子)  (BH06032B)

引用文献 (23件)：

• [1] D. Eisenb erg and W. Kauzmann, The S tructure and Properties of Water, Oxford University,London {1969).
• [2] Y. Tanimura and S. Mukamel, J. Ch em. Phys. 99,9496 (1993).
• [3] S. Saito and 1. Ohmine, J. Chem. Phys. 108, 240(1998)
• [4] S. Mukamel, Principles of Nonlinear Optical Spectroscopy, Oxfort, New York (1995).
• [5] J. Zheng, K. Kwak, J. Asbury, X. Chen, 1. R.Piletic and M. D. Fayer, Science 309, 1338 (2005).

タイトルに関連する用語 (4件)： 水 ,  運動 ,  赤外分光 ,  理論計算