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J-GLOBAL ID：201102285563894312   整理番号：11A0665517

誘電体バリア放電反応器と固体酸化物形電気分解セルのハイブリッド化による相乗的CO₂分解

Synergistic Decomposition of CO₂ by Hybridization of a Dielectric Barrier Discharge Reactor and a Solid Oxide Electrolyser Cell

著者 (7件)： 田川祐樹 (東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻) ,  森伸介 (東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻) ,  鈴木正昭 (東京工業大学大学院理工学研究科化学工学専攻) ,  山中一郎 (東京工業大学大学院理工学研究科応用化学専攻) ,  小原徹 (東京工業大学原子炉工学研究所) ,  劉醇一 (東京工業大学原子炉工学研究所) ,  加藤之貴 (東京工業大学原子炉工学研究所)
資料名： 化学工学論文集
巻： 37  号： 2  ページ： 114-119 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： S0110B  ISSN： 0386-216X  CODEN： KKRBAW  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究では,固体酸化物形電解質によってプラズマ反応場から酸素を除去することでCO₂分解効率を向上させることを目的に,固体酸化物形電気分解セルSOECとプラズマリアクターのハイブリッド型反応器を作成しCO₂の分解実験を行った。SOECは外径15 mm,厚さ2 mmのYSZ直管の表面にランタンストロンチウムマンガナイトを焼成しその上に集電電極を配置する構成とした。このSOECを内径18 mmの石英管に挿入し,石英管外表面に巻きつけたSUSメッシュを高電圧電極とし,SOEC外表面に巻きつけた集電電極を接地電極として,SOECの外側に誘電体バリア放電を発生させた。SOEC内側はポンプで排気し,真空状態に保ち,透過した酸素の脱離を促進させた。反応場となるSOECの外側にCO₂を流し,出口ガスをガスクロマトグラフィーで分析した。その結果,プラズマのみでは最大約40%,SOECのみでは最大約6%であったCO₂分解率が,プラズマとSOECをハイブリッド化しプラズマ反応場から酸素を除去した場合には,CO₂分解率は最大で80%まで増加し,プラズマ化学反応と電気分解反応それぞれ個々の場合の分解率の単純な和をはるかに越えていた.また,SOECの膜透過電流値を変化させることで,反応場から引き抜くO₂の量がプラズマ分解に与える影響を調べた.その結果,O₂透過量と分解率の上昇は直線的な関係になく,出口側ガス組成のO₂濃度が十分低下した時に分解率が急激に増加することがわかった.得られた結果から,プラズマリアクターとSOECをハイブリッド化した場合にCO₂分解率が増加した要因に関する考察を行った.(著者抄録)

シソーラス用語： *無声放電 ,  *反応器 ,  *電解 ,  *電解装置 ,  *ハイブリッド系 ,  *二酸化炭素 ,  *分解反応 ,  *プラズマ化学反応 ,  反応場 ,  酸素 ,  除去 ,  効率 ,  セラミック ,  酸化イットリウム ,  酸化ジルコニウム ,  直管 ,  固溶体 ,  酸化ストロンチウム ,  酸化マンガン ,  酸化ランタン ,  焼成 ,  ガラス管 ,  ステンレス鋼 ,  高電圧 ,  電極 ,  脱離反応 ,  膜透過 ,  反応効率 ,  YSZ【セラミック】 ,  LSMO【化合物】
準シソーラス用語： 誘電体バリア放電 ,  ランタンストロンチウムマンガナイト ,  SUS

分類 (1件)： 反応操作(単位反応)  (XE01040I)

引用文献 (11件)：

• Brown, L. C. and A. T. Bell; “Kinetics of the Oxidation of Carbon Monoxide and the Decomposition of Carbon Dioxide in a Radiofrequency Electric Discharge. I. Experimental Results,” Ind. Eng. Chem. Fundam., 13, 203–210 (1974)
• Butylkin, Yu. P., V. K. Zhivotov, E. G. Krasheninnikov, M. F. Krotov, V. D. Rusanov, Yu. V. Tarasov and A. A. Fridman; “Dissociation of CO₂ by a Plasma-Chemical Process in a Nonequilibrium Microwave Discharge,” Sov. Phys. Tech. Phys., 26, 555–558 (1981)
• Jensen, S. H., P. H. Larsen and M. Mogensen; “Hydrogen and Synthetic Fuel Production from Renuwable Energy Sources,” Int. J. Hydro. Energy, 32, 3253–3257 (2007)
• Lee, M. D., J. F. Lee and C. S. Chang; “Catalytic Behavior and Phase Composition Change of Iron Catalyst in Hydrogenation of Carbon Dioxide,” J. Chem. Eng. Jpn., 23, 130–136 (1990)
• Li, G., Y. Kato and Y. Yoshizawa; “Heat and Mass Transfer in a Packed Bed Reactor for Calcium Oxide/Carbon Dioxide Chemical Heat Pump,” J. Chem. Eng. Jpn., 35, 886–892 (2002)

タイトルに関連する用語 (6件)： 誘電体バリア放電 ,  反応器 ,  固体酸化物 ,  電気分解セル ,  CO2 ,  分解