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J-GLOBAL ID:201102291320533770   整理番号:11A0413631

ヒトリンパ腫に見られる発がん活性を持つMYD88変異

Oncogenically active MYD88 mutations in human lymphoma
著者 (38件):
資料名:
巻: 470  号: 7332  ページ: 115-119  発行年: 2011年02月03日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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活性化B細胞様(ABC)型のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は,近年の治療の進歩にもかかわらず,依然としてこの悪性腫瘍で最も治りにくい亜型である。NF-κBとJAKキナーゼの構成的なシグナル伝達は,このリンパ腫の悪性細胞の生存を促進するが,このシグナル伝達の遺伝的基盤は完全には理解されていない。今回我々は,Tollおよびインターロイキン(IL)1受容体シグナル伝達を媒介するアダプタータンパク質MYD88に対してABC DLBCLが依存性を持つこと,そしてABC DLBCL腫瘍でMYD88の発がん性変異が非常に頻繁に見られることを報告する。RNA干渉スクリーニングにより,MYD88とその会合キナーゼであるIRAK1とIRAK4がABC DLBCLの生存に不可欠であることが明らかになった。ハイスループットRNAリシーケンシングによって,ABC DLBCL細胞株にMYD88変異が発見された。特に,ABC DLBCL腫瘍の29%に共通して,MYD88Toll/IL-1受容体(TIR)ドメインの疎水性コア中の進化的に不変の残基にL265Pアミノ酸置換が見られることは重要である。この変異はDLBCLの他の亜型やバーキットリンパ腫ではまれ,もしくは皆無であるが,粘膜関連リンパ組織リンパ腫では9%に認められた。もっと頻度は低いが,別の変異がMYD88TIRドメインに観察され,これはABC型および胚中心B細胞様(GCB)型DLBCL亜型の両方で生じていた。L265P変異を持つABC DLBCL細胞の生存は,野生型のMYD88アイソフォームではなくこの変異体によって維持されるので,L265Pは機能獲得型のドライバー変異であることが証明された。このL265P変異体は,IRAK1およびIRAK4を含むタンパク質複合体を自発的に会合させ,IRAK4キナーゼ活性,IRAK1リン酸化,NF-κBシグナル伝達,JAKキナーゼによるSTAT3活性化およびIL-6,IL-10とインターフェロンβの分泌を引き起こすことによって細胞の生存を促進した。...Copyright Nature Publishing Group 2011
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分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
発癌機序・因子  ,  遺伝的変異 

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