文献

J-GLOBAL ID：201102295982494710   整理番号：11A1348130

文脈上の学習は海馬でシナプスのAMPA受容体の送達を必要とする

Contextual learning requires synaptic AMPA receptor delivery in the hippocampus

著者 (7件)： MITSUSHIMA Dai (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Yokohama, JPN) ,  ISHIHARA Kouji (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Yokohama, JPN) ,  SANO Akane (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Yokohama, JPN) ,  KESSELS Helmut W. (Univ. California at San Diego, CA) ,  TAKAHASHI Takuya (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Yokohama, JPN) ,  TAKAHASHI Takuya (Albert Einstein Coll. Medicine, NY) ,  TAKAHASHI Takuya (JST-CREST, Saitama, JPN)
資料名： Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America  (Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)
巻： 108  号： 30  ページ： 12503-12508  発行年： 2011年07月26日 
JST資料番号： D0387A  ISSN： 0027-8424  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 海馬でAMPA受容体(AMPAR)のシナプスへの送達が経験依存性のシナプス強化に貢献するが,学習での役割には不明な点があるので,本研究で,海馬依存的な文脈上の恐怖学習パラダイムである抑制性回避課題を用いて,AMPARの送達の影響を検討した。in vivoでのウィルスによる遺伝子導入とin vitroでのパッチクランプ記録を組み合わせた解析によれば,抑制性回避課題により海馬CA3-CA1シナプスへのGluR1含有AMPARの送達が促進された。GluR1の細胞質側の尾部の部分配列を偽リン酸化型にして発現すると,CA1へのGluR1の送達が阻止され,それに伴い抑制性回避学習が障害されたので,このGluR1送達が文脈関連恐怖記憶のコード化に必要とされることが示された。シナプスを強化するCA1ニューロンの比率が多いほど,抑制回避恐怖記憶課題での成績が向上したので,記憶痕跡のコード化に関与する海馬ニューロンの数に依存して文脈上の記憶が確実になると示唆された。

シソーラス用語： *AMPA受容体 ,  シナプス ,  海馬 ,  *細胞内輸送 ,  *学習 ,  グルタミン酸受容体 ,  マウス ,  ニューロン ,  蛍光標識 ,  部位特異的変異誘発 ,  リン酸化
準シソーラス用語： CA1 ,  GluR1

分類 (2件)： 中枢神経系  (EJ12030F) ,  細胞生理一般  (EF02010S)

タイトルに関連する用語 (6件)： 文脈 ,  学習 ,  海馬 ,  シナプス ,  AMPA受容体 ,  送達