抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ものづくり教育や創造教育の一環として,メカトロニクス教育に関する体験学習や課題学習のための教育プログラムが数多く提供されている。その多くは,準備された組立キットを学生に提供し,製作後にマイクロコンピュータのプログラムを設計し動作制御を行なうという実習方式を採用しており,この実施によって,センサやアクチュエータなどの機能デバイス単体の動作理解と,それらを組み合わせることによって複雑な機能を実現するという「創造性」と「システムインテグレーション」の概念を体験することができるようになっている.これはメカトロエクス教育において重要な要素である。一方でこれらの教育プログラムの多くは,製作するハードウェアの「物理的な挙動を体験して理解する」という部分に焦点を当てているものが少ない。そこで,著者らは「物理的な現象に関する理解」と「問題解決プロセスの実施能力の習得」という2つを達成することを目的とした体験学習プログラムを開発した。本稿では,その教材として開発した四輪移動体組立キットと実習環境を紹介し,それを大学1年次の学生へ実施したときの教育効果について述べた。この結果より,工学系学生に重要な「物理的な感覚」を養うことと,「どのように問題を解決するか」という思考と実行の方法を訓練できたと考えられる。