抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は,材料研究領域におけるアコースティック・エミッション(AE)法の適用性拡大を目的として,Cu-Al-Ni形状記憶合金単結晶の変形に伴うマルテンサイト変態の観察にAE法を応用した。Cu-Al-Ni形状記憶合金単結晶の変形に伴うマルテンサイト変態からは比較的大きく安定したAE波が得られ,また単結晶であることからAE発生源をマルテンサイト相の生成,成長に特定することができる。本研究では,母相からそれぞれ異なった構造を有する2種類のマルテンサイト相への変態について,それらの突発さを示すAE発生源立上り時間の推定を試みた。まず初めに,有限要素法を用いたAE波シミュレーションを活用し,マルテンサイト晶癖面の生成する角度や試験片板厚方向における位置の変化による影響を考慮した上で,AE発生源立上り時間の変化がAE波にどのような影響を及ぼすのか推定した。そして,AE発生源立上り時間をAE波から求める方法を整理した。2種類のマルテンサイト変態からAE波を検出,分析することで,それぞれのマルテンサイト変態におけるAE発生源立上り時間が推定された。核生成段階では2種類の相変態の間に差異が見られ,異なった周期積層構造に起因するものと考えられた。