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J-GLOBAL ID:201202204263145471   整理番号:12A1764002

カルシウム感知受容体はCa2+とcAMPを介してNLRP3インフラマソームを調節する

The calcium-sensing receptor regulates the NLRP3 inflammasome through Ca2+ and cAMP
著者 (10件):
資料名:
巻: 492  号: 7427  ページ: 123-127  発行年: 2012年12月06日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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NLRP3をコードする遺伝子の変異は,クリオピリン関連周期性症候群(CAPS)として知られる一連の自己免疫疾患を引き起こす。NLRP3は数種類ある細胞質多タンパク質複合体(インフラマソーム)の1つの重要な成分であり,インフラマソームはカスパーゼ1を活性化することにより炎症誘発性サイトカインのインターロイキン1β(IL-1β)の成熟を引き起こす。インフラマソーム活性化モデルとしては,K+流入,活性酸素種生成,リソソーム不安定化など,複数が考えられているが,NLRP3インフラマソーム活性化の詳細な分子機構や,CAPS関連変異がNLRP3を活性化する機構は明らかになっていない。今回我々は,マウスのカルシウム感知受容体(CASR)が,細胞内Ca2+の増加と細胞内サイクリックAMP(cAMP)の減少を介して,NLRP3インフラマソームを活性化することを示す。Ca2+やほかのCASRアゴニストは,細胞外ATPが存在しない状態でNLRP3インフラマソームを活性化し,一方CASRのノックダウンは既知のNLRP3活性化因子に応答して起こるインフラマソーム活性化を減弱する。CASRは,イノシトール1,4,5-トリスリン酸産生を触媒することにより小胞体ストアからのCa2+放出を誘導するホスホリパーゼCを介してNLRP3インフラマソームを活性化する。細胞質Ca2+の増加は,インフラマソーム構成因子の集合を促進し,細胞内Ca2+はCAPS患者由来の細胞での自発的インフラマソーム活性に必要である。CASR刺激は細胞内cAMP濃度も低下させ,これはCa2+とは無関係にNLRP3インフラマソームを活性化する。cAMPはNLRP3に直接結合してインフラマソームの集合を阻害し,cAMP減少はこの阻害を解除する。cAMPのCAPS関連変異体NLRP3に対する結合親和性は,野生型NLRP3に比べてかなり低く,CAPS患者末梢血単核細胞での成熟型IL-1βの制御されない産生はcAMP増加により低下する。まとめると,以上の結果は,Ca2+とcAMPがCAPSの分子病態発現にきわめて重要な役割を持つNLRP3インフラマソームの重要な2つの分子調節因子であることを明らかにしている。Copyright Nature Publishing Group 2012
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分類 (2件):
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細胞生理一般  ,  生物学的機能 
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