抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,屋内環境におけるユーザの行動履歴に基づく日常生活支援システムを提案する。一般的に,習慣的な行動はいつ行なったかなどを意識することがなく記憶に残りにくいため,それらの行動履歴から作業順序や優先度を正しく決定することが難しい。既存研究では,これを解決するために,棚の開閉をカメラで撮影し,ユーザにその写真を提供することで,どこに何を片付けたかの記憶補助を行う手法や,行動履歴を用いて,時間を効率的に使うことのできる手本となる行動予定を作成する手法など,作業支援や作業効率の改善を狙う研究ががいくつか存在する。しかし,このような手法の多くは,ある特定の行動・目的に対する支援が対象であるため,汎用性に欠けるという課題がある。加えて,このようなユーザ支援を行うにあたり,ユーザのシステム使用時の煩わしさを軽減するような,直観性に優れた出力を提供することが必要となる。本論文では,これらの課題に対し,まず,空間の分割に注目した履歴管理手法を提案する。ユーザの行動履歴を家具や空間に紐付けして履歴の管理を行う。また,履歴から導いた推奨行動を,拡張現実感技術を用いて,空間を装飾するという直観的な視覚効果で示すことで,自然にユーザの意識を誘導するような支援方法を提案する。提案手法の有用性を確かめるため,提案システムのプロトタイプを実装し,複数の視覚効果による支援内容の提示方法についてアンケート評価を行った。その結果,文宇を用いた支援に比べ,ユーザが直観的にシステムを利用できることを確認した。(著者抄録)