抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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柿渋染色布は経時的に色味が濃くなり,デザインの現場で問題が生じていた。また従来法で発色させるには,長時間日光に暴露する・人工的に加熱をするなど多大な労力と時間を要していた。近年渋柿塗装において,酢酸ナトリウム等が発色促進剤として望ましいとの報告があった。また通常の柿渋製造には3年以上の年月を要するが,高速抽出法で製造期間が約2週間の柿タンニン製造法が近年開発された。本研究ではこの柿タンニン粉末を用い,柿タンニンの麻布への付着促進に対する酢酸ナトリウムの添加効果について検討した。その結果,以下の知見を得た:1)柿タンニン染色布のK/Sスペクトルは450nmにブロードなピークが見られるが,酢酸ナトリウムを添加すると消失し,500nm付近の値が増大する。2)酢酸ナトリウムの添加により染色布のK/S値が増大する。3)酢酸ナトリウムの添加効果は柿タンニンを加熱して調整したもので大きく,K/S値の増大が見られた。