抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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内モンゴルは全面積約118.3百万haの中国北部に位置する地域である。全面積のうち,73%は広大な草原地帯の一部であり,ユーラシアステップを形成している。家畜数と経済開発両方の急速拡大の結果,この地域の草原は20世紀の終わりには劣化した。これまでの調査は劣化草原における植生変化に焦点をあててきたが,この地域の土壌は注目を集めていない。本稿では,植物帯と土壌特性を内モンゴル,錫林浩徳市の自由放牧のために使用した自然草原の草原劣化過程とともに調査した。その結果,草原劣化中に地上部バイオマス,植生の多様性と密度も有意に減少したことを示した。さらに,このステップの自然植物帯が砂耐性動物-植物種に置き換わった。干ばつ,砂と風耐性種の増加は在来植物の競合力と優占を減少させ,それらの究極消失の尤度を増加させた。さらに,土壌の粘土含有量,団粒安定性及び陽イオン交換容量が減少し,一方,pH,電気伝導率,砂含有量,カルシウム飽和百分率および塩基飽和百分率が増加した。土壌特性におけるこれらの変化はこの地域の土壌の砂漠化,塩類集積作用および浸食をもたらした。さらに,炭素と窒素が土壌から失われ,結果として粘土が除去され水安定性団粒が破壊された。このように草原劣化は草量と草品質のみならず生態系における土壌の質も減少させた。(翻訳著者抄録)