文献

J-GLOBAL ID：201202221151266804   整理番号：12A0040307

摩擦特性に及ぼすジアルキルリン酸亜鉛系添加剤と金属系清浄剤の共存効果

Effects of Zinc Dialkylphosphate and Related-Type Additives Coexisting with Detergents on Frictional Characteristics

著者 (4件)： 八木下和宏 (JX日鉱日石エネルギー 潤滑油研) ,  八木下和宏 (香川大 大学院) ,  大久保勇佐 (香川大 大学院) ,  若林利明 (香川大 工)
資料名： トライボロジスト  (Journal of Japanese Society of Tribologists)
巻： 56  号： 12  ページ： 770-779  発行年： 2011年12月15日 
JST資料番号： F0390A  ISSN： 0915-1168  CODEN： TORAEO  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究では,摩耗防止剤ZDP(ジアルキルリン酸亜鉛),ZDMP(ジアルキルモノチオリン酸亜鉛),ZDDP(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)と金属系清浄剤SA(カルシウムサリシレート),SU(カルシウムスルホネート)を添加した試験油に対し,ブロックオンリング試験機で摩擦試験を行い,摩擦特性に及ぼす添加剤と清浄剤の影響について検討した。これにより得た主な知見を次に示した。1)金属系清浄剤の摩擦係数は,摩耗防止剤に比べて0.02~0.04程度低くなること,2)ZDPあるいはZDMPに金属系清浄剤を併用したときの摩擦特性は,摩擦係数の値から金属系清浄剤が支配的であること,またSAとSUを比較した場合,SAのほうが摩擦低減効果に優れること,3)ZDDPと金属系清浄剤を併用した系の摩擦特性は,ZDPやZDMPとは異なり,摩擦係数の値から,ZDDPが支配的であること,4)ZDPやZDMPの場合,アルキル基の分岐の有無が共存系の摩擦低減効果に及ぼす影響は小さいが,ZDDPは分岐型で阻害作用が大きくなること,5)摩耗防止剤の摩擦係数は,併用する金属系清浄剤の添加量の増加に伴い低下することなど。

シソーラス用語： *エンジン油 ,  摩擦 ,  *摩耗特性 ,  潤滑 ,  *清浄分散剤 ,  *添加物効果 ,  *チオリン酸塩 ,  *亜鉛化合物 ,  リン酸塩 ,  潤滑膜 ,  耐摩耗性 ,  トライボロジー ,  摩擦係数
準シソーラス用語： *摩擦特性 ,  潤滑特性 ,  *ジアルキルジチオリン酸亜鉛 ,  ジアルキルモノチオリン酸亜鉛 ,  ジアルキルリン酸亜鉛

分類 (2件)： 潤滑一般  (QB02010S) ,  石油添加剤とその影響  (YF02030I)

引用文献 (16件)：

• YAGISHITA, K. Long Drain/Fuel Efficient Engine Oils Based on the ZDTP Substitute Additive Technology. 2003
• 八木下和宏. ジアルキルモノチオリン酸亜鉛を配合したエンジン油の性能. 自動車技術会論文集. 2010, 41, 2, 443
• 八木下和宏. ジアルキルモノチオリン酸亜鉛の潤滑特性と潤滑膜の解析. トライボロジスト. 2010, 55, 12, 889
• TAMURA, K. The Influence of Overbased Detergent Addtives on the Wear of Cast Iron Material for Diesel Engines. Lubrication Engineering. 1985, 41, 10, 599
• VIPPER, A. B. Tribological Performance and Mechanism of Action of Overbased Detergent. Lubrication Science. 1997, 9, 2, 207

タイトルに関連する用語 (6件)： 摩擦特性 ,  酸 ,  亜鉛 ,  添加剤 ,  清浄剤 ,  共存