抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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950MHz帯における電波方式の無線電力伝送は,近年RFID(Radio Frequency IDentification)などに代表される多くのアプリケーションに応用されている。しかし,電波法で制限されているためカバレッジが有限であり,また屋内伝搬環境下では定在波問題によりさらにそのカバレッジが縮小するという問題がある。一方で無線センサーネットワークではセンサー端末の電池寿命が大きな課題となっている。本稿では,無線電力伝送と融合した無線センサーネットワークであるワイヤレスグリッドを想定し面的に無線電力を供給することを目的とする。はじめにシングルポイント型電力伝送や単純なマルチポイント型電力伝送の問題点を示し,次にその解決策として搬送波シフトダイバーシチ技術を用いたマルチポイント型の無線電力伝送の電力供給カバレッジの拡大効果を実験によって示す。実験では,実際に無線電力伝送技術が用いられている市販のRFIDリーダ/ライタとそのアンテナを送信機として,ICタグのアンテナを,受信アンテナとして使用する。さらに可変位相器によって搬送波をシフトさせる。センサーの駆動電力を-10dBmと仮定すると,測定を行った環境においてシングルポイント型電力伝送および単純なマルチポイント型電力伝送のカバレッジはともに96%であった。それに対して,搬送波シフトダイバーシチ技術を用いたマルチポイント型電力伝送では100%を達成できることを実験実証した。(著者抄録)