抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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到着ベースで水分を約56 wt%含む豪ビクトリア州の褐炭であるLoy Yang炭の基礎的な乾燥挙動を検討した.水分計を用いてハロゲン熱源により試料を加熱し,50-90°Cの温度一定条件あるいは1-100°C/minの昇温速度一定条件下において乾燥による重量減少を測定し,乾燥速度を求めた.温度一定条件下では,加熱期間後に恒率乾燥期間と減率乾燥期間を示す乾燥の代表例である木材の乾燥挙動とは異なり,加熱期間後に乾燥速度は乾燥初期に最大値を示し,乾燥の進行に伴い緩やかに減少した.温度一定条件下の測定結果から乾燥速度の定式化を試みた.その結果,乾燥速度は乾燥率Xの関数(1-X)
0.25に比例し,比例定数である乾燥速度定数は温度に比例して増加する式で表現可能であった.温度一定条件と昇温速度一定条件下において,乾燥速度式から予測した乾燥による重量減少を測定結果と比較することで定式化の妥当性を検討した.乾燥の条件によらず,乾燥速度式を用いて予測した乾燥による重量減少は,乾燥後期において重量減少を若干過大に見積もるものの,乾燥前期と中期において測定値と良好に一致した.さらに,測定値と乾燥速度式から温度一定条件下において種々の乾燥率を達成ために要する時間を算出した.その結果,乾燥温度が低いほど,各乾燥率を達成するため乾燥時間は増加した.また,乾燥温度が低いほど,高い乾燥率を達成するために要する時間は飛躍的に増加することがわかった.(著者抄録)