抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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二次・三次回収技術により既存油田からの原油の回収率の向上を図るためには,貯留層内の石油や地層流体の挙動の把握が必要である。そのために,そのメカニズムを支配している油-鉱物-水三相界面システムの物理化学的相互作用に対して,孔隙サイズのミクロな視点に立脚して検討する必要がある。本研究ではμmオーダー以下のスケールを対象として油-鉱物-水三相界面システムの接触角測定法の検討および適用を行うため,原子間力顕微鏡でデカン中の白雲母の基盤表面上の水の微小液滴の形状を測定し,接触角を測定した。その結果,白雲母表面での水滴のサイズがおおよそ6μm以上では接触角が20~30°であり,コア試料等で測定されたマクロな測定値と同等であるのに対して,おおよそ2μmでは15°以下まで低下することが示された。このことは,岩石微小孔隙内では毛管圧力Pの値がこれまで使用されてきた値よりも大きくなることを意味しており,実際の油層では,微小孔隙内の油の掃攻率が従来の予測よりも低くなっている可能性があることを示している。