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J-GLOBAL ID:201202228406130248   整理番号:12A1070550

野生のボルネオオランウータン(Pongo pygmaeus morio)の致死率:ボルネオ北部ダナンバレーにおける損傷した若齢個体の行動および死亡

Fatality of a wild Bornean orangutan (Pongo pygmaeus morio): behavior and death of a wounded juvenile in Danum Valley, North Borneo
著者 (5件):
資料名:
巻: 53  号:ページ: 221-226  発行年: 2012年07月 
JST資料番号: X0725A  ISSN: 0032-8332  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: ドイツ (DEU)  言語: 英語 (EN)
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野生の大型類人猿致死率の報告は極めて限られており,2報が野生のオランウータン死亡を記述しているのみである。著者らは,マレーシアのサバ州ダナンバレーにおいて2006年10月7日にボルネオオランウータンの損傷した雌の若齢個体を見つけ,2006年10月13日の死亡までの7日間その行動を観察した。著者らが2004年から観察してきたこの5~6歳のオランウータンは,左上腕,背中,および右手を損傷していた。個体の行動は損傷後に変化した。平均nest-nest活動時間は損傷前よりも有意に短くなり(12時間3分から9時間33分),平均起床時刻は有意に遅くなり(0552時から0629時),平均就寝時刻は有意に早くなった(1747時から1603時)。活動量では休息が28.0%から53.3%と有意に増加した。移動は23.5%から12.7%に,採食は45.6%から32.8%に有意に減少した。移動中の腕渡りおよび巣作りの割合が低下したが,地上での活動は0%から9%に増加した。この個体の死亡前の7日間に嘔吐の発生を1回および水様下痢の発生を4回観察した。現地獣医が実施した剖検結果から,死因は重度の汚染創のPseudomonas aeruginosa感染による敗血症であることが示された。損傷の形態および分布から,牙および/または鉤爪を持つ大型動物による攻撃中に生じた損傷であることが示唆された。この若齢雌は平均よりもわずかに早い約4~5歳時に母親から独立した。この個体は小さな身体サイズ(死亡時に約5kg)および母親の保護がなかったために捕食攻撃に対して脆弱であった可能性がある。(翻訳著者抄録)
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分類 (1件):
分類
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個生態学 

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