文献

J-GLOBAL ID：201202229049248762   整理番号：12A1444456

固定流れ場の熱応答を用いた熱環境シミュレーション 第4報-等温条件下における室内流れ場の変化がスカラー応答に及ぼす影響の感度実験

Thermal Environment Simulation Using Heat Response on Static Flow Field: Part 4-Sensitivity Measurement of Flow Field Change to Scalar Response under Isothermal Condition

著者 (4件)： 樋山恭助 (東大 生産技研) ,  ZHANG Weirong (東大 生産技研) ,  加藤信介 (東大 生産技研) ,  永野秀明 (東京都市大)
資料名： 空気調和・衛生工学会論文集  (Transactions of the Society of Heating, Air-Conditioning and Sanitary Engineers of Japan)
号： 187  ページ： 19-29  発行年： 2012年10月05日 
JST資料番号： G0149B  ISSN： 0385-275X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 既報では,熱応答を利用することで,CFDの定常解析とネットワーク解析を融合した非定常な温熱環境シミュレーション技術を提案した。この技術における熱応答は,固定された境界条件設定で計算される室内の代表的な流れ場の下で導出され,この結果,シミュレーションにおける流れ場に関する計算負荷を大幅に低減することが可能となる。しかし,室内の流れ場が変化する可能性のある期間を対象とした解析を行う場合,その流れ場の変化による熱応答の変化が,提案したシミュレーションの解析結果の精度に影響を及ぼすことが指摘される。そこで,縮尺1/4のオフィス模型を用い,室内流れ場の変化に対するスカラー応答の変化を計測する実験を行い,その感度を調査した。本研究の目的は,空調を含めた各熱源が室内空間各所の温度形成へ及ぼす熱的寄与の構造を,代表流れ場で解析した熱応答を用いて大局的にシミュレーションに組み込むことにある。本実験では,数割程度の風量変化が,この大局的な熱的寄与の構造を崩さないことを確認し,一定の流れ場の変化を伴う場合においても本提案技術が目的とする解析精度が維持されることを実証した。また,熱輸送を仮想流管のスカラー輸送と仮定し,制気口からの風量変化を流管内の流量変化として熱応答を補正する手法を提案することで,風量変化が生じる条件下における本提案技術の解析精度を向上させる手法を提案した。(著者抄録)

シソーラス用語： *屋内環境 ,  *温熱環境 ,  計算流体力学 ,  *熱応答 ,  定常解析 ,  *数値解法 ,  計算機シミュレーション ,  気流 ,  感度 ,  スカラー場 ,  流れ場 ,  実験装置
準シソーラス用語： ネットワーク解析

分類 (3件)： 建築環境一般  (RB02010T) ,  空気調和装置一般  (PC02010U) ,  数値計算  (JE02000J)

引用文献 (14件)：

• 樋山恭助. 固定流れ場の熱応答を用いた熱環境シミュレーション 第1報-CFD解析を利用した熱応答計算法の開発と空調制御システム最適化問題への応用. 空気調和・衛生工学会論文集. 2009, 144, 33-42
• 樋山恭助. 固定流れ場の熱応答を用いた熱環境シミュレーション 第2報-動的熱負荷計算との連成計算によるエネルギーシミュレーション手法への展開. 空気調和・衛生工学会論文集. 2010, 165, 1-9
• 張偉栄. 固定流れ場の熱応答を用いた熱環境シミュレーション 第3報-室内温熱環境寄与率CRIをネットワークモデルに組込んだ期間エネルギーシミュレーション. 空気調和・衛生工学会論文集. 2010
• 永野秀明. 自動車車室内の換気効率評価(その1)FIDを用いた模型実験. 日本建築学会大会学術講演梗概集 (2007年8月). 2007, 741-742
• 澤田昌江. パッケージエアコンを使用する中小規模建物の室内環境に関する研究 (その5) パッケージエアコン吹き出し気流のショートサーキットに関する検討. 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集 (2011年8月). 2011, 1343-1346

タイトルに関連する用語 (7件)： 流れ場 ,  熱応答 ,  熱環境 ,  シミュレーション ,  室内 ,  スカラー ,  応答