抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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阿武隈川河口を挟む南北25km,東西9kmの仙台平野南部には,仙台平野北部と同様に海岸線に平行に数列の浜堤列がみられ,それらについて松本(1984)と伊藤(2006)は形成年代と地形的な連続性をもとに分類・再分類した。これらの研究成果に加え,浜堤列断面形の調査ならびに堆積物の放射性炭素年代測定,堆積物の粒度分析を行い,仙台平野南部における各浜堤列の形成年代および分類について再検討し,阿武隈川下流沖積低地の過去5000年間の地形形成過程をまとめた。約5000年前には,丘陵地に沿うように位置する第I浜堤列が形成されており,現在より,5kmほど内陸に海岸線は位置していた。その後,2000年が経過した約3000年前には,海岸線は2kmほど前進し,第I’浜堤列(従来は第II浜堤列)が形成された考えられる。第I’浜堤列の形成期間は短く,2500年前頃になると,さらに海岸線は前進し,岩沼市矢野目や亘理町大橋で確認できる第II浜堤列(従来は第IIIa浜堤列)が成長を開始した。そして1000年前には,亘理町道下付近を通過する第IIIa浜堤列が形成され始めた。