抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Webシステムでは実行される各業務の異常をリソース使用量の増減から検出できるが,重回帰分析によって推定されたリソース使用量と設計基準値を比較すると異常の誤検出や誤特定が生じる。本論文では,異常の発生前後では異常が発生した業務のリソース使用量の傾向が異なることを利用した業務別異常検知方式を提案した。まず,サーバから得られる全リソース使用量y(t)と,アクセスログから得られる各業務iに対するアクセス数x
i(t)を用いて重回帰分析で回帰式を推定する。次に,前記回帰式に実測のx
i(t)を代入して算出されたy
e(t)とy(t)から重相関係数R(t)を求め,しきい値を下回るR(t)から異常検出時刻を得る。また,異常が発生すると重回帰分析精度が低下するのでそれを改善するためのダミー変数を導入し,R(t)の値が最大となる場合を特定することで異常業務の集合を得る。一方,異常業務の全組合せを想定したR(t)の計算には時間がかかるので,1)1つの業務に対するダミー変数の追加,2)最大のR(t)をとる場合のダミー変数に対応する業務の選択,3)既選択業務と残りの1つの業務に対するダミー変数の追加,4)R(t)が増加しなくなるまで2)に戻って繰り返しという手順を採用した。評価実験では誤検出率0で従来よりも適合率を平均28%,再現率を平均26%改善し,1秒以内で異常業務を特定できた。