抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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初晶NbC結晶を含むFe-Nb-C合金を接種剤として添加することにより,フェライト系ステンレス鋼の結晶粒を微細化することができた。接種条件を最適化した結果,SUS430の結晶粒の大きさは,約60μmに減少した。Fe-Nb-C合金接種剤を用いたフェライト系ステンレス鋼の結晶粒微細化機構を調べるために,接種剤由来のNbCとSUS430の界面をTEMにより観察した。NbC/SUS430界面のTEM観察の結果から,α-Fe/NbC界面には結晶学的な方位関係があり,(002)<sub>NbC</sub>∥(1<span style=text-decoration:overline>1</span>0)<sub>α-Fe・</sub>であることがわかった。また,計算により求めた界面での格子整合度から,NbC/SUS430界面は半整合界面であることがわかった。これらの結果は,フェライト系ステンレス鋼の凝固において,接種剤由来のNbCが核として機能することができることを示す。ステンレス鋼溶湯中でのFe-Nb-C合金接種剤の溶解挙動から,初めに接種剤中の低融点の基地相が迅速に溶解し,その後初晶NbC結晶が緩やかに溶解することがわかった。NbC結晶が溶解しながらステンレス鋼溶湯全体に分散した結果,微細な等軸晶組織が形成される。(著者抄録)