抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本報はボトムヒート貯蔵の概要を紹介し,本技術を樹木のクローン増殖に用いた研究事例について報告した。ボトムヒート貯蔵は植物にとって最適環境を求めずに局所的な環境制御によって,挿し穂がもつバイオマスを最大限活用して発根させる技術であり,その効果は挿し穂の状態に大きく依存することを示した。スギにおいては,夏季に採取した挿し穂はボトムヒート貯蔵後の発根率が極端に低下する傾向が見られた。これは慣行の挿し木繁殖においても同様であり,もともと発根が難しい状態のときはボトムヒート貯蔵は十分に効果を発揮しないと考えられる。ボトムヒート貯蔵は挿し木繁殖において汎用性の高い技術であるが,樹木のクローン増殖に用いるときは樹種特性,挿し穂の採取季節や採取部位の影響などを十分に検討する必要があることを示した。