抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1。急速な環境変化に対応するために近年の企業経営は,迅速かつ正確な意思決定が求められる。この実現には,あるべき経営管理のルールやプロセスなどの仕組みの設計と,それに合ったKPI(キー・パフォーマンス・インディケーター:重要業績評価指標)管理のための情報システムの構築が不可欠である。ただ,日本企業の多くはKPI管理に必要なデータ集計を社員の手作業に頼っており,これがKPI管理の高度化と業務効率化の両面でボトルネックとなっている。2。BI(ビジネスインテリジェンス)システムを活用すれば,社内外に散在する大量のデータから,必要な情報を,必要なタイミングで,必要な相手に提供できるようになる。加えて分析業務の効率化も進み,人的リソースをより付加価値の高い業務にシフトすることも可能になる。3。BIシステムの活用事例には,業績を左右する原因を可視化する「課題発見と将来予測」に加え,各部門の業務上の成果指標と経営管理上のKPIを統合的に管理する「経営と業務の統合管理」に活用するケースが増えている。これは,今後のBIシステムを活用したKPI管理の高度化に対する期待が,従来の業績の可視化にとどまらず,より高度な活用にまで高まりつつあることを示している。4。KPI管理の高度化に向けたBIシステム活用への期待が高まる一方で,日本企業のBIシステム導入は必ずしも成功事例ばかりとはいえない。成功させるには,1)適切なKPIの設定,2)業務内容と適合したBIシステムの選択,3)現場への徹底した定着化活動-の3つを押さえる必要がある。(著者抄録)