抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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今回は小型分光器とCCDカメラを用いて取得した,金環日食中のスペクトル変化について紹介する。太陽を拡大して撮像するとわかるが,太陽面の明るさ(輝度)は一定ではない。太陽面中央部より周縁部のほうが少し暗くなっており,周縁減光効果と呼ばれている。このことは同時に,中央部より周縁部のほうが,観測される温度が低いことを意味している。したがって,太陽全体を撮影したときのスペクトルと比べ,金環日食時のスペクトルはやや赤いだろうことが予想される。実際に撮影してみた結果,たしかに金環日食時には青い光が減少し,スペクトルは赤くなっていることが示せた。スリットなどで工夫すれば,金環日食時以外でも可能だと思われる。スペクトルというハードルは低くはないが,高校向けなどで興味深いスペクトル天文教材になるだろう。(著者抄録)