抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,電磁誘導,共振等の原理を利用した近距離無線電力伝送技術が注目されている。本稿では,共振器結合形無線電力伝送に興味を持った入門者が,共振器を作製する際に参考となるように本技術を紹介し,その実験的な検討について解説する。本実験では,半径150mm,5巻,ピッチ5mmで2層構造の共振器を用いる。入出力部のインピーダンスは50Ωである。等価回路から求めたエアギャップ(アンテナ間距離)を変化させたときの電力伝送効率と周波数の関係を調べる。すると,エアギャップが大きいときには二つのピークにおいて高効率の電力伝送となり,エアギャップが小さくなるにつれ二つのピークが一つになり,効率が悪化することがわかる。共振周波数が5%や10%ずれると,効率は共振周波数が合っていたときの96.97%から74.12%や42.08%にまで低下する。このように共振周波数をそろえることは重要なこととなる。エアギャップは等価回路で計算できるとはいえ,実際の共振器を作成するには電磁界シミュレータによる解析が欠かせない。今回,特別なインピーダンスマッチングは行っていない状態でのピークとなる共振周波数のときの効率を読み取っている。しかし,インピーダンスマッチングを行えば,更に遠く広い範囲で高効率の電力伝送が可能になる。