抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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グラフカットに基づくクラスタリングではデータ対に与えられる制約をエッジの切断に関する教師情報と解釈できる。本論文では,グラフのカット容量が最大になるようにデータ集合を分割する最大カット問題を制約付きで解くために,半正定値計画(SDP)による緩和問題として定式化した。一般に制約クラスタリングでは同一クラスタに属すべきデータ対(mustリンク)と,同一クラスタに属すべきでないデータ対(cannnotリンク)を利用するが,制約付きグラフカットによる2分割クラスタリングを逐次的に実行する本方法ではcannnotリンクを扱わない。具体的に,mustリンク制約を組み込んだSDPを解くことで得られた解行列を利用し,発見的手法に基づいて短時間で精度のよいクラスタ分割が行える実際的手続きを示した。ベンチマークデータとしてUCIレポジトリデータ及びCLUTOデータを用いた実験では,1)カーネル行列学習,2)距離学習,3)制約付きK-Meansと制約数を変化させた場合の比較を行った。その結果,本手法は少なくとも1)~3)と同等以上のクラスタリング性能を持ち,データ数が大きくなるとSDPソルバーの実行に時間を要するが,生成すべきクラスタ数が多くても1)よりも計算時間が不利にならないことを示した。