抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東日本大震災ではマイクロブログが情報流通に大きな影響を与えたが,デマ情報が意図的あるいはそうとは知らずに拡散されて信頼性を低下させた。本論文では,災害対応を迅速に進める上で脅威となり得るデマ情報の判別を目的とし,作成したWebアプリケーション「でまったー」について述べた。デマでないかと疑っているTwitter上に投稿された一文uを入力すると,uに含まれるキーワード群Wが抽出されてWを含むuに関連したTweet群Tが検索される。Tから「デマ」「嘘」といったNGワード群を含むTweet群を注意喚起群Dとし,TのうちのDの割合がuに対するデマスコアsとして計算される。本システムの判定能力を調べるために東日本大震災時の約3億の日本語Tweetデータを用いて評価実験を行い,全Tweetをリツイート数順にソートして順位が高いものから内容を確かめることでデマ情報,真情報を40件ずつ抽出した。各40件の投稿について判定を行ったところ,デマTweetは真Tweetに対して有意水準0.1%でsが高く,デマと判定するための閾値は0.01~0.03のときに最も判定精度が高くなり,最終的な判定精度は81.7%となった。さらに,ソーシャルメディアを用いたデマ対策の現状を考察し,デマの判断は可能でもデマ否定情報の拡散には不十分なことを示した。