抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鉄道土木構造物のうち,石積壁やもたれ壁といった土留めの維持管理では,定量的な健全度診断法が確立していないことから,現状では目視によって構造物の変状を確認している。そこで,土留めの健全度と相関性のある検査指標の抽出のため,既設土留めに対して現地試験を実施し,その結果から土留めの振動特性が検査指標として有効であるとの結果を得た。そのため,土留めの振動特性を把握するための小型起振器を開発して土留め模型の振動試験を実施し,土留めの健全度と振動特性に相関性のあることを明らかにした後,健全度評価法を開発した。開発した健全度評価法を用いて既設土留めに適用し,提案手法の妥当性を確認した。現在では蓄積したデータが少ないので,当面は隣接する健全な土留めと比較することで,安定性を評価する方法が適切であると考えられる。