抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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藻類バイオマスは,食料との競合がないこと,CO
2の排出削減効果が見込めることから,新たなエネルギー資源として期待され,特に微細藻類の高いオイル生産性は,最も魅力的な特徴である。微細藻類の高いオイル生産性は,細胞分裂速度が早いことに起因し,蓄積するオイルは,トリグリセリドと炭化水素に大別できる。トリグリセリドは,3つの脂肪酸がグリセロール骨格にエステル結合しており,脂肪酸メチルエステルに変換して,バイオディーゼル燃料(BDF)として利用される。BDF生産プロセスは,微細藻類の「培養」,「回収」,「オイル抽出」,「プロセシング」に分けられ,最もエネルギーを消費するのが,微細藻類の脱水・乾燥プロセスであり,トリグリセリドを回収する過程で藻体を乾燥させることが必要である。また微細藻類からのバイオ燃料生産を効率化する上で,遺伝子組み換え技術が担う役割は大きい。形質転換への効率が低いのが,真核微細藻類における遺伝子組み換えの汎用化の大きな障壁となっている。さらに,微細藻類の代謝モデルが構築されつつあり,遺伝子組み換え技術と組み合わせることで,一層のオイル生産性の向上が見込まれる。