抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では,初期に充填したグリースのみで潤滑し,低速で運転する転がり軸受の転走面,すなわち転動体と内外輪の軌道面との接触部に,同様に厚いEHL膜が形成される可能性について検討した。実験には新しく開発した試験機を用い,深溝玉軸受にアキシアル荷重を加えて低速で運転し,内外輪間の分離電圧によりEHL膜の形成状態を測定し,また摩擦トルクの測定を行い,グリースで潤滑した場合とその基油で潤滑した場合との比較をした。これにより得た主な知見を次に示した。1)軸受の内外輪間に開路電圧25mVを加えて運転中での分離電圧を測定することにより,転走面での膜厚40~100nmのグリースまたは基油の膜の形成状態を測定したこと,2)グリースで潤滑した場合には,低せん断速度での粘度の上昇のために,軸受の転走面にも低回転速度で厚いEHL膜が形成されること,3)低速での厚いグリースのEHL膜の形成は金属接触を防ぎ,基油で潤滑した場合に比べて,この領域での摩擦トルクを大幅に減少させること。