抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水素を固溶した金属中でのバブルは格子間水素原子が分子になり金属格子を押し広げて気泡として析出したのではなく,空孔-水素クラスタの凝集によって生成する。このことをAl,Ni,Pd,Ni-Fe合金,Nbに対するこれまでの研究者による実験や計算結果の例を紹介した。核融合炉では重水素-三重水素混合プラズマが使われるので,水素ではなく重水素,三重水素の挙動が問題となる。これらの同位体の溶解熱と拡散係数はほぼ同じなので,炉壁中の挙動は水素について調べればほぼ間に合う。しかし,三重水素はβ崩壊して溶解度の小さいHeに変るので,バルブとして析出しスウェリングなどをもたらす。鋼の応力腐食割れと水素脆性は,そのバブルが繋がって生じたクラックがさらに連結することで間歇的に進行する。空孔-水素クラスタによるボイド生成が鉄鋼の応力腐食割れと水素脆化で決定的役割を果たしている。鉄鋼について水素による超多量空孔生成がとりわけ重要な役割を果たしている。水素誘起空孔との関わりは鉄鋼の水素脆化と本質的に関っている。