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J-GLOBAL ID：201202273966708178   整理番号：12A0156213

環状混合原子価ポリ酸の生成機構および高次構造形成に関する結晶学的研究

Crystallographic Studies on the Mechanisms of the Cluster Formation and the Higher Order Structure Evolution of Mixed-valence Polyoxometalates

著者 (1件)： 尾関智二 (東京工大 大学院理工学研究科)
資料名： 日本結晶学会誌  (Journal of the Crystallographic Society of Japan)
巻： 53  号： 6  ページ： 371-379  発行年： 2011年12月31日 
JST資料番号： G0232A  ISSN： 0369-4585  CODEN： NKEGAF  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ポリ酸の構造解析のために,筆者は大強度,高指向性,高エネルギーのX線を利用できる放射光施設に冗長度の高いデータを迅速に測定できるシステムを構築した。ポリ酸の結晶構造解析を行なうに当たって課題となる点を挙げるとともに,放射光の利用がそれらの問題の有効な解決策になりうることを示した。138,142,150あるいは152のモリブデン原子をもつ環状混合原子価ポリ酸を含む系統的に調製した化合物の構造を解析することにより{Mo_154-x}混合原子価オクソモリブデン酸塩クラスターの構造のpH依存性を調べた。副次的な成分を排除することにより,一連のポリ酸{Mo_154-x}の核数を決定する支配的要因が,母液のpHであることを明らかにすることができた。他方,ポリ酸の作る高次構造は母液のpHとは関係せず,構成要素となる各ポリ酸の核数,構造に依存した結合様式をとることを示した。

シソーラス用語： *混合原子価 ,  重合体 ,  *高次構造 ,  X線回折 ,  *結晶構造解析 ,  モリブデン化合物 ,  *モリブデン酸塩 ,  *クラスタ ,  ポリ酸
準シソーラス用語： 放射光

分類 (1件)： 金属酸化物及び金属カルコゲン化物の結晶構造  (BK07020Y)

引用文献 (17件)：

• 1) C. L. Hill: Chem. Rev. 98, 1 (1998).
• 2) A. Müller, E. Beckmann, H. Bögge, M. Schmidtmann and A. Dress: Angew. Chem. Int. Ed. 41, 1162 (2002).
• 3) A. Müller, M. Luban, C. Schröder, R. Modler, P. Kögerler, M. Axenovich, J. Schnack, P. Canfield, S. Bud'ko and N. Harrison: ChemPhysChem 2, 517 (2001).
• 4) Q. Yin, J. M. Tan, C. Besson, Y. V. Geletii, D. G. Musaev, A. E. Kuznetsov, Z. Luo, K. I. Hardcastle and C. L. Hill: Science 328, 342 (2010).
• 5) J. J. Berzelius: Ann. Phys. Chem. 6, 331 (前編) および369 (後編) (1826). Annalen der Physikの名称で始まったこの雑誌は, Annalen der Physik und Chemieと改名した際に巻番号が1から振り直されたが, その後も旧誌名に対応する巻番号が引き続き振られており, この巻はAnnalen der Physikとしては82巻にあたる. また, Liebigs Annalen(Annalen der Pharmacie, 後にAnnalen der Chemie und Pharmacieと改名)と区別するため, 編集者の名前にちなんでPoggendorffs Annalen(略称Pogg. Ann.)という名称で引用されることも多い.

タイトルに関連する用語 (6件)： 環状 ,  混合原子価 ,  ポリ酸 ,  構造形成 ,  結晶学 ,  研究