抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ベイジアンネットワークは,交通事故という複雑な現象をリアルタイムに確率的に捉えることが可能で,かつ適応性やデータ欠損などに対する頑強性に優れており,リアルタイム交通事故予測モデルの開発におけるモデル構築手法として有利な特徴を備えている。本稿では,ベイジアンネットワークの基本的な概念に関して説明した後,リアルタイム交通事故予測モデルに対するベイジアンネットワークの適用事例を示した。最後に,リアルタイム交通事故予測モデル開発の課題に関して議論した。オフランプ近傍を対象とした研究事例では,交通事故に至りやすい状況は55.2%の的中率で,かつ正常な状況を交通事故に至りやすい状況と誤って予測する確率も10.3%に抑えられるという予測パフォーマンスを示した。開発研究は,まだ初期段階であるものの,交通事故に至りやすい状況をある程度,事前に知ることができれば,進展著しいIT技術を介して,速度調整,交通量調整などの対策を施すことができるものと考えられる。(著者抄録)