抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2006年5月30日,噴火湾外に位置する亀田半島沿岸一帯においてのみ,突然,強い急潮が発生した。本研究では急潮発生直前(5月28日)の降雨後に形成された薄い表層成層を初期条件として設定し,静水圧近似のプリミティブ方程式を用いた風強制による数値モデル実験により,今回の急潮の再現を行った。南東風の連吹後,湾外の北部沿岸に沿って強い表層南西流が形成され,この南西流は噴火湾の湾口付近の海岸線が大きく変化する場所で次第に成長する時計回りの渦流を励起した。このとき,計算された表層流速は,内部重力波の位相速度と同等もしくはそれ以上の値となる。そして,北側湾口で成長する渦流の先端が対岸の南側(亀田半島側)沿岸に到達したとき,この渦流と噴火湾から流出した沿岸流との相互作用により,亀田半島に沿った局所的な海域で急潮が発生することがわかった。なお,この時計回り渦流の力学については,単純な地形条件を用いた数値モデル実験(II)として次回報告する。(著者抄録)