抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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高密度媒質中の放電開始メカニズムは非常に複雑なため長い間研究されてきた。放電開始プロセスは絶縁性媒質の化学・物理的性質,媒質の状態,電界分布,印加電圧波形などの要因が入り混じるため,複雑な現象となる。その中で,超臨界流体中の放電開始メカニズムに関する研究は不足している。本論文では,超臨界二酸化炭素中の放電開始プロセスの極性効果を検討し,放電開始メカニズムの基礎的な理解を得るために,針対平板ギャップ中の負極性パルス放電の詳細な観測・計測を行った。すなわち,超臨界相と液相を含む加圧二酸化炭素中の針対平板ギャップ中の負極性放電の開始現象をシュリーレン法,光電子増倍管によって観測し,その放電開始機構を提案した。まとめると以下のようになる。負極性放電は,最初に,印加電圧が,超臨界・液中で電界放出による初期電子を供給するのに十分な値に達する時,針先端から多重電子なだれにより開始すると考えられる。正イオンの急激な集束は,針の表面の非常に狭い領城に高電界を発生させ,短い期間が過ぎた後にブッシュ状の初期ストリーマから発生する。そして,振動状態に格納されたエネルギーは,ストリーマヘッド近傍で緩和し局所的に高温になり衝撃波に転換すると考えられる。この研究のより詳細な解析は他の論文で報告する。