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J-GLOBAL ID：201202286107985253   整理番号：12A0696789

第一原理に基づく物質計算の現状と展望

著者 (1件)： 押山淳 (東大 大学院工学系研究科)
資料名： シミュレーション  (Journal of the Japan Society for Simulation Technology)
巻： 31  号： 1  ページ： 11-16  発行年： 2012年03月15日 
JST資料番号： L0458A  ISSN： 0285-9947  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 物質科学での計算科学的アプローチでは,1)大規模計算(空間軸),2)長時間ダイナミクス計算(時間軸),3)密度汎関数理論(DFT)(精度軸)へのチャレンジがなされている。本論文では,物質科学分野と計算機科学,数理科学分野を融合させたコンピューティクス的アプローチによる1)及び2)の研究事例を紹介した。まず,1)へのチャレンジとして超並列アーキテクチャの次世代計算機でDFT計算のよいパフォーマンスを実現するために,著者らが開発したRSDFT(Real Space DFT)について述べた。また,次世代トランジスタ構造として注目されているワイヤー型のSiナノワイヤー・トランジスターの電流電圧特性を明らかにするために,RSDFTでワイヤーの電子状態(バンド構造)を計算した事例を示した。次に,半導体デバイス製造現場では電子遷移と原子移動が絡む現象が多く見られるが,電子をDFTの枠内で扱うCPMD(Car-Parrinello Molecular Dynamics)法では分子動力学計算の時間刻みをフェムト秒以下にとる必要があり,それでは事象の追跡が難しい。そこで,メタ・ダイナミクス法を組み合わせて位相空間のサンプリングを促進する方法が提唱されており,著者らが行ったタンパク質内のプロトン輸送経路の探索について述べた。

シソーラス用語： *材料科学 ,  *計算機科学 ,  事例研究 ,  演算プロセッサ ,  *超並列処理 ,  計算機アーキテクチャ ,  密度汎関数法 ,  *トランジスタ ,  半導体素子 ,  *分子動力学 ,  システムダイナミックス ,  タンパク質 ,  陽子
準シソーラス用語： *物質科学 ,  超並列プロセッサ ,  超並列アーキテクチャ ,  密度汎関数理論 ,  半導体デバイス ,  プロトン

分類 (5件)： 材料試験一般  (HB01000R) ,  情報工学基礎理論一般  (JB01000T) ,  ディジタル計算機方式一般  (JC02010O) ,  トランジスタ  (NC03070N) ,  分子衝突・相互作用一般  (BH07010E)

タイトルに関連する用語 (5件)： 第一原理 ,  物質 ,  計算 ,  現状 ,  展望