抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本報ではPAO系ギヤ油の選定にあたり事前に酸化劣化試験を行う場合,酸化劣化に加えてスラッジ生成にも配慮して油を評価する手法について検討した。これにより得た主な知見を次に示した。1)ギヤ油とその酸化劣化試験方法の規格を整理し,ASTM D2893法ではスラッジ生成に着目してギヤ油の選定を行うための十分なデータが得られないこと,2)ギヤ油のスラッジ生成評価に関する新しいコンセプトとして,劣化指標とスラッジ量の関係図をつくり,劣化指標が管理基準に達する時点でのスラッジ量を評価するギヤ油の選定方法を提案したこと,3)タービン油の評価で実績のあるdry-TOST試験をギヤ油用に触媒を用いないModfied dry-TOST試験とし,市販のPAO系ギヤ油を劣化させた結果,従来の劣化指標である動粘度変化,酸価変化と新たな劣化指標であるRPVOT残存率には相関があり,RPVOT残存率はギヤ油の劣化指標として有効であること,またRPVOT残存率とスラッジ量の関係図で劣化状態の特徴を分類できること,4)ギヤ油の選定方法に関し,RPVOT残存率に限界値を定め,機械側からの要求としてスラッジ量を定めておけば,酸化劣化試験でRPVOT残存率が限界値に達した際のスラッジ量からギヤ油の良否を判定しギヤ油を選定できること。