抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在,国際的に分析値の信頼性を表す指標として,不確かさがさまざまな分野で用いられ,その値を基準値適合の判定に利用する動くが広まってきている。本稿では,食品分析における不確かさの推定法とその利用法を数値例を交えて解説した。1)不確かさとは,2)不確かさの要因,3)分析工程における不確かさの要因の洗い出し,4)不確かさの推定(積み上げ方式による不確かさの推定,トップダウン方式による不確かさの推定,頑健性試験を利用した個々の不確かさの推定),5)不確かさデータの利用法(確認試験実施判断基準,管理試料の目標標準偏差)。不確かさの算出に関しての明確な規定はなく,種々の国際的なガイドラインに準拠する多様な方法の中から分析者が目的に応じて選択する。食品分析では,トップダウン方式による推定が実際的と思われる。積み上げ方式は煩雑な計算を用いるが,どの工程が全体のばらつきにどの程度関与しているかが明らかになり,試験法の改善につながるメリットがある。