抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
福島第一原子力発電所事故の収束に向けた取り組みにおいて,原子炉の冷温停止状態を支える循環注水制御に関しては,仮設の水処理設備が稼働しているが,恒久的な水処理設備の設置,汚染水処理で発生した2次廃棄物の保管・処理・処分への取り組みも求められている。除染対象核種はCs-134とCs-137であり,Csが除去された汚染水は,まず逆浸透RO膜で淡水と濃縮塩水に分けられ,濃縮塩水はさらに蒸発濃縮されて淡水と濃縮廃液(2次廃棄物)に分離される。放射性Csのほとんどが廃吸着塔に濃縮されるので,水の放射線分解による水素発生などの安全面の評価・対策が望まれる。更に,淡水化装置の運転によりカルシウムなどの海水塩分除去が進んでいるので,これまで困難であったSr-90の除染も考慮した水処理設備が望まれる。汚染水の処理によって発生した固体廃棄物の処分については,以下の点について考慮する必要がある;・含有核種(放射能量,半減期):含有核種の種類と濃度は,どの処分法(深度)に処分しるかを決定する上で重要である。・発熱量:処分場の設計段階で重要となる。発熱量の多い核種は半減期が短いため,処分するまで中間貯蔵することも考えられる。固化形態:吸着剤を処分に適した形態に処理することは重要な課題であり,ガラス化あるいは圧縮体にするにせよ,特殊な処理施設が必要となる。同伴物質:汚染水処理に際しては,油分や塩分が含まれており,これらとバリア材の相互作用について検討が必要である。