抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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乾燥地土壌における塩類集積量と組成の差異が土壌中での塩類動態に及ぼす影響を検討するため,土壌水分条件による土壌溶液中の塩類組成の変化を明らかにした。土壌に添加する水の量を変えて,塩類の溶解特性と溶液中のイオンの状態を検討した。その結果,水添加量が少なくなるほど,溶液中のイオン濃度は増加したが,それらは単純な反比例関係ではなかった。これは土壌中の塩類溶解特性の多様性に起因していた。また,繰り返し計算法によって,土壌水抽出溶液中での各イオンの存在形態を解析した結果,溶液中の電気伝導度は解離イオンの量を反映しており,易溶性塩類を多量に含む土壌ほど,この傾向が強かった。一価イオンは,水分条件にかかわらず,ほぼ解離イオンとして存在していた。一方,比較的難溶性塩類を形成している二価イオンは水分量が少なくなるほど,イオン対として多く存在していた。これらの結果から,土壌中の水分条件によって,塩類の溶解特性は大きく異なり,灌漑に伴う塩類の動態および塩類の集積量と組成に大きく影響していると考えられた。(翻訳著者抄録)