抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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複数の業務がユーザのリクエストに応じて処理されるWebシステムでは,リソース使用量の実測値が測定値と比較して乖離している状態を異常として検出する必要がある。本論文では,自己回帰モデルを用いた異常検知手法における瞬間的な乖離に対する誤検出を防ぐために,乖離が検出以降も継続しているかを判定する手法を提案した。乖離が継続しているとそれらの差分は上昇傾向を示し,乖離が検出される以前と比べて頻度や大きさが増加するので,本手法では乖離検出時刻以降のN個分の差分から自己回帰モデルを構築し,その自己回帰係数を正常時と比較する。また,乖離を検出した前後それぞれN個の差分を対象に構造変化検定を実施し,データ全体での自己回帰モデルの残差と検出時刻以前及び以降N個のデータでの自己回帰モデルの残差の和に有意差があれば乖離傾向が変化したと判定する。前述した2種類の判定で有意差が確認されると検出時刻以降も乖離が継続していると判定し,異常として検出する。Webサーバ上の10種類の業務を処理するアプリケーションに対してポアソン分布に従うアクセス数を発生させてリソース使用量を観測する実験を行い,従来手法の1時間あたりの誤検出数が297個であったのに対し,本手法ではN=20のとき0.0036個と自動化可能な程度まで削減できた。