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J-GLOBAL ID：201202293638224520   整理番号：12A1583882

秘かに侵入する外来生物:その実態とインパクト 植物防疫法と外来ハダニ類

著者 (2件)： 後藤哲雄 (茨城大 農) ,  五箇公一 (環境研)
資料名： 地球環境  (Global Environmental Research)
巻： 17  号： 2  ページ： 175-182  発行年： 2012年 
JST資料番号： L3597A  ISSN： 1342-226X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 当初新種と考えられていたミツユビナミハダニの世界的分布拡大の状況を示し,DNA解析による侵入源の推定を示すとともにWTO等によるナミハダニ等の検疫除外の経緯を説明した。ミツユビナミハダニの発見状況及び特徴を示し,1990年代から急激に分布が拡大し警戒が強化されている理由として従来の天敵の効力が低下することを挙げた。ミツユビナミハダニのミトコンドリアDNA塩基配列調査から世界では台湾,日本,北アフリカ等が同一のグループに属することと生態特性から分布拡大が急速に進んだことを示した。従来ハダニ類を検疫対象としてきた植物防疫法がWTOの提訴等で改正されナミハダニが対象外とされた経緯を示し,今後ミツユビナミハダニについても警戒の必要性を示した。

シソーラス用語： *植物防疫 ,  *ハダニ科 ,  害虫 ,  国際機関 ,  検疫 ,  生息分布 ,  *個体群 ,  ナス科 ,  DNA【核酸】 ,  ヌクレオチド配列 ,  *外来種
準シソーラス用語： WTO ,  *ミツユビナミハダニ ,  ミトコンドリアDNA ,  *外来生物

分類 (2件)： 個体群生態学  (EE03030S) ,  昆虫・ダニによる植物被害  (FC04072U)

引用文献 (37件)：

• 1)江原昭三・後藤哲雄(2009)ミツユビナミハダニ.江原昭三・後藤哲雄(編),原色植物ダニ検索図鑑全国農村教育協会,146-147.
• 2) Ohashi, K, S. Ehara, Y. Kunimoto, H. Amano and A. Takafuji (2009)The occurrence of Schizotetranychus baltazari Rimando (Acari: Tetranychidae) in Japan. Journal of Acarological Society of Japan, 18, 29-31.
• 3)大橋和典・小坪遊・高藤晃雄(2003)近畿地方で発見されたミツユビナミハダニの発生分布と越冬能力.日本ダニ学会誌,12,107-113.
• 4) Gotoh, T, R. Araki, A. Boubou, A. Migeon, F. Ferragut and M. Navajas (2009) Evidence of co-speci-ficity between Tetranychus evansi and Tetranychus takafujii(Acari: Prostigmata, Tetranychidae) : comments on taxonomic and agricultural aspects. International Journal of Acarology, 35, 485-501.
• 5) Ehara, S. and K. Ohashi (2002) A new species of Tetranychus(Acari: Tetranychidae) from the Kinki district, Japan. Acta Arachnologica, 51, 19-22.

タイトルに関連する用語 (7件)： 侵入 ,  外来生物 ,  インパクト ,  植物 ,  防疫 ,  外来 ,  ハダニ類