抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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母体の栄養過多は,子孫の代謝性疾患リスクの増加に関係する。本研究では,母体への緑茶(GT)投与が肥満母体から生まれた高脂肪食飼育のラットの代謝障害を軽減させるという仮説について検証した。雌のSprague-Dawleyラットは,受胎前から妊娠中および授乳中にわたり,低脂肪食(LF,7%),高脂肪食(HF,30%),もしくはHFに0.75%または1.0%GTエキス(GT1,GT2)を含む食餌で飼育した。GTの両投与量でHF食の授乳母ラットの代謝パラメータを著しく向上させた(P<0.05)。出生体重とHF母ラットからの子孫の産仔数は類似していたが,GT投与で21日令の仔ラットの体重が軽くなった(P<0.05)。離乳した雄の仔ラットには,HF,GT1およびGT2食を与えた(母ラット/仔ラットの食餌によるグループ分けは:LF/HF,HF/HF,HF/GT1,HF/GT2,GT1/HFとGT2/HF)。13週において,体重は類似していたが,GT母ラットから生まれたラットのインスリン抵抗性指数(IRI),血清非エステル化脂肪酸(NEFA)および肝臓トリグリセリドが,HF/HFラットと比較して57%,23%および26%減少し(P<0.05),脂質およびグルコース代謝に関わる遺伝子もしくはタンパク質の発現の改善を伴っていた。HF/GT1とHF/GT2ラットでは血清NEFAは低かったが,インスリンとIRIは,HF/HFラットに匹敵するものであった。本研究では,過剰栄養の母体によって誘導される代謝障害は,母体の食餌にGTを添加することで相殺されることと,この取り組みは離乳以降の子孫にGTを与えるよりもより効果的であることが明らかとなった。したがって,発達プログラミングの悪影響は,母親の食餌に生理活性食品成分を添加することによって,少なくとも部分的には可逆的である。Copyright 2012 Elsevier B.V., Amsterdam. All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.