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J-GLOBAL ID：201302211365946529   整理番号：12A1811629

2010年の夏期高温条件下における高温耐性水稲品種 「元気つくし」 の玄米品質

Effects of High Air Temperature in the Summer of 2010 on the Kernel Quality of the Heat-tolerant Rice Cultivar ‘Genkitsukushi’

著者 (6件)： 浜地勇次 (福岡県農業総合試験場筑後分場) ,  浜地勇次 (福岡県農業総合試験場農産部) ,  宮崎真行 (福岡県農業総合試験場農産部) ,  坪根正雄 (福岡県農業総合試験場農産部) ,  大野礼成 (福岡県農業総合試験場筑後分場) ,  小田原孝治 (福岡県農業総合試験場筑後分場)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 81  号： 3  ページ： 332-338 (J-STAGE)  発行年： 2012年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 2010年の夏は全国的に猛暑で,水稲の登熟期間における気温が記録的な高温となり,多くの地域で玄米品質が著しく低下した.この登熟温度 (出穂期後20日間の平均気温) が28°Cを超える高温年においても,福岡県内の 「元気つくし」 は1等米比率が90%以上であり,しかも土壌の肥沃度や前年の作付けが異なる圃場においても白未熟粒の発生が少なく,玄米品質が優れていた.また,「元気つくし」 は,高温耐性が弱の 「つくしろまん」 と比較して,登熟温度がほぼ同じで,1穂内の着粒構造が似通っているにもかかわらず,いずれの着粒位置においても白未熟粒の発生が少ない傾向にあった.これらの結果は,「元気つくし」 が有する高温耐性は安定して優れており,そのことには穂の着粒構造以外の生理的要因が関与していることを示唆している.(著者抄録)

シソーラス用語： *水稲 ,  *高温 ,  *障害 ,  *気象条件 ,  栽培品種 ,  玄米 ,  *品質 ,  登熟 ,  *植物生理 ,  植物成長 ,  成長段階 ,  肥沃度 ,  被害粒 ,  生息環境
準シソーラス用語： 元気つくし ,  *玄米品質 ,  *高温障害 ,  出穂期 ,  白未熟粒

分類 (3件)： 稲作  (FC03020C) ,  植物生理学一般  (EH02010Y) ,  植物に対する影響  (EE04030Z)

引用文献 (27件)：

• 1) 蛯谷武志・山本良孝・矢野昌裕・舟根政治 2008. 染色体断片置換系統群を利用したイネの玄米外観品質に関与するQTLの検出. 育種学研究 10 : 91-99.
• 2) 浜地勇次 2010. 福岡県農業総合試験場におけるイネ育種の成果. 育種学研究 12 : 102-110.
• 3) IPCC 2007. IPCC第4次評価報告書第1作業部会報告書政策決定者向け要約 (翻訳気象庁). http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/ipcc/ar4/ipcc_ar4_wg1_spm_ Jpn.pdf (2011/12/29 閲覧).
• 4) 木戸三夫・梁取昭三 1968. 腹白, 基白, 心白状乳白, 乳白米の穂上における着粒位置と不透明部のかたちに関する研究. 日作紀 37 : 534-538.
• 5) 気象庁 2010. 平成22 (2010) 年夏の日本の平均気温について~今夏の日本の気温は統計開始以来, 第1位の高温~. 平成22年報道発表資料. http://www.jma.go.jp/jma/press/1009/01a/temp10jsum.html (2011/12/29 閲覧).

タイトルに関連する用語 (5件)： 夏期 ,  高温耐性 ,  水稲 ,  品種 ,  玄米品質