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J-GLOBAL ID：201302213691427690   整理番号：13A1383972

熊本県出土の古代ガラスの考古化学的研究

著者 (8件)： 白瀧絢子 (東京理大 理) ,  阿部善也 (東京理大 理) ,  TANTRAKARN Kriengkamol (東京理大 理) ,  中井泉 (東京理大 理) ,  池田朋生 (熊本県装飾古噴館) ,  坂口圭太郎 (熊本県装飾古噴館) ,  後藤克博 (熊本県 教育庁) ,  荒木隆宏 (玉名市教育委)
資料名： 考古学と自然科学  (Archaeology and Natural Science)
号： 63  ページ： 29-52  発行年： 2012年08月30日 
JST資料番号： L5486A  ISSN： 0288-5964  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 東アジアにおける古代ガラスの研究は,化学組成の複雑さゆえ西アジア地域に比べ後発で,日本と東南アジアをつなぐ交易ルートはまだ実証されていない。本研究では,まず,熊本県小田良古墳出土の化学組成分析を行い,さらに他の熊本県内の古墳から出土したガラス100余点も同様に特性評価し,これらの起源について検討した。蛍光X線分析とラマン分光法により,小田良古墳の黄緑色ガラスビーズの黄色の起源は,黄色顔料PbSnO₃に由来することを初めて実証した。他の出土ガラスでもPbSnO₃を用いていたことが分かった。今回分析した試料はいずれもアルミナソーダ石灰ガラスであった。東南アジアから輸入したガラスビーズまたはカレットを融解し,日本で勾玉に成形し直したとも推測できる。

シソーラス用語： *ガラス ,  *考古学 ,  遺跡 ,  歴史 ,  *化学組成 ,  蛍光X線分析 ,  Raman分光法 ,  *顔料 ,  結晶構造 ,  相組成 ,  スズ酸塩 ,  鉛化合物 ,  ソーダ石灰ガラス ,  二酸化ケイ素 ,  アルミナ ,  酸化カルシウム ,  融剤 ,  主成分分析
準シソーラス用語： 出土品 ,  古墳 ,  古墳時代 ,  黄色

分類 (1件)： ガラスの性質・分析・試験  (YC02030Z)

引用文献 (16件)：

• 菊川 匡・阿部善也・真田貴志・中井 泉2009「ポータブル蛍光X線分析装置への試料観察機構の導入 と古代エジプト美術館所蔵ガラスの考古化学的研究」X線分析の進歩40pp.325-337
• 熊本県教育委員会編1984熊本県装飾古墳館総合調査報告書68p.395
• 肥塚隆保1996「化学組成から見た古代ガラスー日本・韓国・中国のガラスに関して一」古代文化48 pp.47-57
• 肥塚隆保1997「日本で出土した古代ガラスの歴史的変遷に関する科学的研究」博士論文東京芸術大学 PP.7-8
• 肥塚隆保2009「日本出土のガラス素材とその歴史的変遷」GLASS 53 pp.3-9

タイトルに関連する用語 (5件)： 熊本 ,  古代 ,  ガラス ,  化学 ,  研究