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J-GLOBAL ID：201302222862023762   整理番号：13A1259399

iPS細胞由来臓器原基の移植により血管網を持つ機能的なヒト肝臓を誘導

Vascularized and functional human liver from an iPSC-derived organ bud transplant

著者 (16件)： TAKEBE Takanori (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  SEKINE Keisuke (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  ENOMURA Masahiro (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  KOIKE Hiroyuki (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  KIMURA Masaki (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  OGAERI Takunori (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  ZHANG Ran-Ran (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  UENO Yasuharu (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  ZHENG Yun-Wen (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  KOIKE Naoto (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  TANIGUCHI Hideki (Yokohama City Univ. Graduate School of Medicine, Kanagawa, JPN) ,  TAKEBE Takanori (Yokohama City Univ., Kanagawa, JPN) ,  TANIGUCHI Hideki (Yokohama City Univ., Kanagawa, JPN) ,  KOIKE Naoto (Seirei Sakura Citizen Hospital, Chiba, JPN) ,  AOYAMA Shinsuke (Sekisui Medical Co. Ltd., Ibaraki, JPN) ,  ADACHI Yasuhisa (Sekisui Medical Co. Ltd., Ibaraki, JPN)
資料名： Nature (London)  (Nature (London))
巻： 499  号： 7459  ページ： 481-484  発行年： 2013年07月25日 
JST資料番号： D0193B  ISSN： 0028-0836  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 末期臓器不全症を治療するためのドナー臓器は非常に不足しており,ヒトの誘導多能性幹細胞(iPS細胞)から代替臓器を作製する試みに期待が集まっている。これまでに機能細胞の分化誘導を試みた結果は多数報告されているが,肝臓などのように血管網を持つ立体臓器の作製に成功したという報告はない。本論文では,ヒトiPS細胞からin vitroで作り出した肝芽(iPSC-LB)の移植により,血管網を持つ機能的なヒト肝臓が作製可能であることを示す。細胞運命が指定された肝臓細胞(肝臓細胞の運命をたどるように運命決定された未成熟内胚葉細胞)は,血管内皮細胞および間葉系細胞間の相互作用を再現することにより,自己組織化して立体構造を持つiPSC-LBになった。免疫染色および遺伝子発現解析の結果から,in vitroで創出したiPSC-LBは,in vivoで形成される肝芽と類似していることが明らかになった。iPSC-LB移植片内のヒトの血管網は,48時間以内にレシピエントの血管に吻合することにより,機能するようになった。機能的な血管網の形成が刺激となり,iPSC-LBは成体の肝臓に類似した組織へと成熟した。代謝活性の高いiPS細胞由来の組織は,レシピエントの肝臓を置換せずとも,タンパク質の産生やヒト特異的な薬物代謝など肝臓に特徴的な機能を示した。さらに,iPSC-LBを腸間膜に移植することにより,薬剤誘発性の致死性肝不全モデルが救済された。これは,我々の知る限り,多能性幹細胞から機能的なヒト臓器作製が可能であることを実証した最初の報告である。本技術を臨床応用するためには今後さまざまな検証が必要であるが,今回の臓器原基の移植という概念の実証は,移植治療研究への新たな有望な道を提供する。Copyright Nature Publishing Group 2013

シソーラス用語： *幹細胞 ,  培養細胞 ,  ヒト ,  *肝臓 ,  細胞生理 ,  肝細胞 ,  循環系 ,  細胞移植 ,  腸間膜 ,  自己組織化 ,  分化 ,  *iPS細胞
準シソーラス用語： *肝芽 ,  血管網 ,  細胞運命 ,  分化誘導

分類 (2件)： 肝臓  (EJ06060J) ,  発生と分化  (EJ16020W)

タイトルに関連する用語 (8件)： iPS細胞 ,  臓器 ,  原基 ,  移植 ,  血管網 ,  ヒト ,  肝臓 ,  誘導