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J-GLOBAL ID：201302223287248427   整理番号：13A0321353

ほうじ茶のヘッドスペースと浸出液に含まれる香気寄与成分

Key Odorants in the Headspace above Infused Roasted Green Tea (Hojicha) and in the Infusion

著者 (1件)： 水上裕造 (農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶研)
資料名： 茶業研究報告  (Tea Research Journal)
号： 114  ページ： 65-72  発行年： 2012年12月31日 
JST資料番号： G0753A  ISSN： 0366-6190  CODEN： CHKHB9  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 茶の香りに関して,素材の利用を踏まえた場合には茶葉自体の香りを,飲料としての利用を踏まえた場合は浸出液の香りを,また茶を入れたときのヘッドスペースの香りを解析する必要がある。ここでは,ほうじ茶の浸出液とヘッドスペースの香りを解析した。浸出液及びヘッドスペースの香気エキスを抽出し,これを希釈して,匂いが検知される最大の希釈倍率として香気希釈因子(FDf)を求めた。また,香気エキスを画分し,成分の特定を行った。その結果,ヘッドスペースに含まれる主な香気成分は2-エチル-3,5-ジメチルピラジン(2-EDMP)であり,浸出液の主な香気成分は2-EDMPに加えて2-アセチル-2-チアゾリン,β-ダマセノン,4-ヒドロキシ-2,5-ジメチル-3(2H)-フラノンの4つであった。香りの性質とFDfの指数から作成したアロマプロファイルから,ほうじ茶のヘッドスペース及び浸出液の香りは,香ばしい匂い,甘い匂い,グリーンの匂いの影響が強いことが示された。

シソーラス用語： *緑茶 ,  ガスクロマトグラフィー ,  画分 ,  *芳香成分 ,  浸出液 ,  葉 ,  因子 ,  芳香
準シソーラス用語： *ほうじ茶 ,  *香気成分 ,  ヘッドスペース分析 ,  生体成分 ,  茶葉 ,  香気希釈因子 ,  アロマ

分類 (2件)： し好料作物  (FC03076D) ,  植物の生化学  (EH01050J)

物質索引 (3件)： 2-エチル-3,5-ジメチルピラジン ,  2-アセチル-2-チアゾリン ,  β-ダマセノン

引用文献 (16件)：

• 1) 水上裕造(2012):Solvent-assisted faavor evaporation 装置を用いた高真空蒸留と香気エキス希釈分析法によるほうじ茶葉香気寄与成分の特定, 茶研報, No.113, 55-62.
• 2) Swoboda, P. A. T. and Peers, K. E. (1977): Metallic odour caused by vinyl ketones formed in the oxidation of butterfat. The identification of octa-l-cis-5-dien-3-one. J. Sci. Food Agric., 28, 1019-1024.
• 3) Kimpe, N. G. D., Stevens, C. V. and Keppens M. A.(1993): Synthesis of 2-acetyl-1-pyrroline, the principal rice flavor component, J. Agric. Food Chem., 41, 1458-1461.
• 4) Guth, H. (1997): Identification of character impact odorants of different white wine varieties. J. Agric. Food Chem., 45, 3022-3026.
• 5) Czerny, M., Wangner, R. and Grosch, W.(1996): Detection of odor-active ethenylalkylpyrazines in roasted coffee.J. Agric. Food Chem., 44, 3268-3272.

タイトルに関連する用語 (4件)： ほうじ茶 ,  ヘッドスペース ,  浸出液 ,  香気