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J-GLOBAL ID:201302240015891799   整理番号:13A0984996

日本におけるスズメ個体数の減少要因の解明:近年建てられた住宅地におけるスズメの巣の密度の低さ

Investigating a cause for the decline of the Eurasian Tree Sparrow population in Japan: low nest density in new residential construction
著者 (6件):
資料名:
巻:ページ: A13-A22 (J-STAGE)  発行年: 2013年 
JST資料番号: L6434A  ISSN: 1880-1587  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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近年,日本国内においてスズメ Passer montanus の個体数が減少傾向にあると言われている.この要因として,住宅構造の変化がしばしば挙げられる.具体的には,スズメは住宅など人工物にある隙間に営巣するが,近年になって建てられた住宅は,気密性が高いので,スズメが巣をつくれず,それによってスズメの減少が引き起こされたのではないかというものである.このことは可能性としてはあげられてきたが,実際にそのような影響が本当にあるのか,あるとしてどれくらい影響なのかは,わかっていない.そこで,これらを明らかにするために,岩手県と埼玉県において,1970年代から2000年代のあいだに異なる時期に宅地化された住宅地それぞれのスズメの巣の密度を調べ,比較した.その結果,巣の密度は,岩手県の調査地では,1970年頃にできた古い住宅地は2000年頃にできた新しい住宅地の3.8倍高く,埼玉県の調査地でも,古い住宅地は新しい住宅地の4.8倍高かった.このことから,住宅が新しくなったことで,スズメが巣をつくれなくなり,スズメの減少をもたらした可能性は大きいと考えられる.ただし,住宅が新しくなることによりスズメが営巣しづらくなる詳細なしくみは,岩手県の調査地と埼玉県の調査地のあいだで,異なっていた.今後より広い範囲での調査が必要である.(著者抄録)
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分類 (1件):
分類
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個体群生態学 
引用文献 (12件):
  • De Laet, J & Summers-Smith, JD (2007) The status of the urban house sparrow Passer domesticus in north-western Europe: a review. J. Ornithol. 148 (Supplement 2): 275窶錀278.
  • 加藤貴大・松井晋・笠原里恵・森本元・三上修・上田恵介 ( 印刷中) 都市部と農村部におけるスズメ の営巣環境,繁殖時期および巣の空間配置の比較. 日本鳥学会誌.
  • 国土交通省 (2009) 国土交通白書.国土交通省,東京.
  • 国土交通省 (2012) 土地白書.国土交通省,東京.
  • Lorna MS, Chamberlain D & Evans M (2008) The House Sparrow Passer domesticus in urban areas: reviewing a possible link between post-decline distribution and human socioeconomic status. J. Ornithol. 149: 293窶錀299.
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