抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本論文では,SS(Spectral Subtraction)を用いた雑音下音声受音における雑音抑圧について述べる。SSは,雑音環境下で受音された音声から雑音を推定し抑圧する方法であり,簡易かつ効果的に雑音を抑圧可能であるため一般的に広く利用されている。しかし,SSによる雑音抑圧後の音声には,ミュージカルノイズと呼ばれる聴感上不快な雑音が発生する問題がある。そのため,SSを用いて明瞭な音声を受聴するためには,ミュージカルノイズの低減が必須である。本論文では,ミュージカルノイズを低減するために,聴覚特性に基づいて減算係数を重み付けしつつSSを反復する手法を提案する。提案法の有効性を検証するために2種の評価実験を実施した。客観評価実験では,NRR(Noise Reduction Rate)とSDR(Signal-to-Distortion Ratio)により雑音抑圧性能を評価し,主観評価実験ではミュージカルノイズ発生量を評価した。実験結果より,提案法は従来法と比較して高い雑音抑圧性能を達成しつつ,ミュージカルノイズの発生も低減できた。(著者抄録)