抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鋳物を生産する際の鋳物用コークス代替として緑茶バイオマスを起源とするバイオコークスを提案している。バイオマスは天然資源であるので,二酸化炭素排出量はゼロと考えられる。バイオマスをコークスの代替として用いることができれば,安価で自然環境に配慮した鋳鉄を製造することができると考えられる。そこで本研究では,バイオコークスに含有される炭素量に着目し,鋳鉄を製造する際の加炭材として添加することによる主要5元素の変化,機械的性質等の基礎データを収集し,バイオコークスへの代替えの検討を行った。バイオコークス添加が鋳鉄材質に及ぼす影響を調査するためにFC250を作製し,バイオコークスによる機械的性質,基地組織に及ぼす影響について検討を行った結果,緑茶バイオコークスを添加すると約1.1%の加炭効果が認められた。また,機械的性質を調査した結果FC250の基準値を満たしていることが分かった。そして,引張強さが約40MPa増加した。この原因としては緑茶バイオコークスに含まれる窒素が影響したと考えられる。鋳鉄溶湯中の窒素量はバイオコークス浸漬開始後360sec経過において溶け込み量は最大に達した。360sec後,加炭の進行によりCE値が上昇するため,窒素量は次第に減少することが分かった。一方,バイオコークスの添加温度を1673Kから1873Kに上昇すると最大窒素含有量が約117ppmまで低下することがわかった。(著者抄録)